投稿日:2015年5月22日|カテゴリ:お知らせ, コラム

『弱オピオイド/トラムセット講演会と世界的柔術家の教え』
高校大学時代の同級生に誘われたので、大学の後輩にも当たる現/大学本院麻酔科主任教授先生の御講演を拝聴してきました。
中々綺麗に纏まって居り、且つ時々脱線もさせて下さり、勉強嫌いな街医者を飽きの来ない素晴らしい講演会でした。
座長の先生の見事な綺麗なツッコミも美技でした。

まあ、薬屋さんスポンサーの講演会ですからどうしても色カラーはつきものです。

今回の講演の様に本来は、慢性痛には、アセトアミノフエン(カロナール)⇒COX2選択的阻害薬(セレコキシブ/セレコックス)⇒NSAIDs(ロキソニンボルタレン等)⇒弱オピオイド(トラマドール/トラムセット・トラマール・ノルスパンT等)や抗欝薬(TCAやDUL等)の順で導入すべきです。

また弱オピオイドは、マジ系の麻薬系製剤を麻酔導入維持でバンバン使用経験の有る麻酔科系医師や元同系医師が気を付けながらながら使うのが本筋。
マジ系を仕事でも使った経験が無い医師に、安易に簡単に使わせるのは少々リスキーと考えます。

戦前の柔道選手は、全員が柔術の稽古を練習で積んでいたと聞いています。
危険な柔術が出来て初めて、スポーツとしての柔道が有ると、わたくしの顧客様の世界的柔術家氏からも教わりました。
その辺の温度差は感じています。
故に本来は強オピオイドを使用経験者が弱オピオイドを使えば問題は起きにくいでしょうね。。

それに、精神症状が伴いがちな慢性痛、特に欝症状始め双極性障害や統合失調症迄を治療は出来ない迄も、診断判断も出来ないレベルでの麻薬系剤導入は、麻薬中毒症状を起こし得る為、避ける必要が有ります。

確かに、一般のプライマリーケアの街開業医さんでは、メンタル系は殆ど無いとのことなので、麻薬中毒系大丈夫なのかもしれません。
生憎わたくしのところの御客様層の1/2は、メンタル系のペインなので、麻薬中毒が怖くて出来るだけ弱オピオイドは利用しないように努めています。

また、今回の講演会では、抗欝薬に関しては1986年製の『TCA三環系』が価格が激安で、営業上宜しい件と投薬量は慢性痛には、ミニマムで充分という解説は抜群でした。さすがです。

わたくしのところは、普通のペイン科の慢性痛と異なり、わたくしの御客様ではメンタル・ペイン系や線維筋痛症等の激痛系が主なので、残念と言うか良かったと言うか、価格は無視しても疼痛緩和を優先して下さるので、新薬且つ副作用の少ない最新薬を選択しています。
但し中等量迄は入れてもMAXフルドーズは、マジの精神症状が無い限りは入れません。
だって慢性痛が主で有り、それに付随した欝でしょうからフルスロットル系なフルドーズは不味いです。

精神症状どころか、マジのメンタル系ならば、フルドーズも有りでしょうし、非定型抗精神病薬迄加える事は日常茶飯事です。

今迄悲しい経験談ですが、慢性痛に抗欝薬を安易に導入させ、躁転自殺企図させた『医療テロリスト』無学医者も見受けました。
もっと無学医者では線維筋痛症を否定する某恥ずかしい大脳半球な『某/整形外科医』もいます。

こんな不幸を与えられた患者さんは非常に迷惑でしょう。

↑の柔術家の顧客様曰く『KO出来るならばそれ以上の力で締め上げるのは殺人行為又は過剰攻撃になるし、勝てれば無駄な攻撃は行わない』また『締め上げられた時過去のあらゆる経験談の中の強い痛みを思い出してそれよりは益しと考える』と痛みに耐えられるそうです。

やはり日常からの日々繰り返す『練習や訓練やお稽古やお勉強』は必須です。

慢性痛緩和治療と世界的柔術家の教えは似ています。