投稿日:2017年9月14日|カテゴリ:お知らせ, コラム

『新潮砲で叩かれている「漢方バッシング」は誤解です』

日本の和漢は印~China~朝鮮半島や台湾経由で上陸し、江戸時代に諸先輩の御尽力に依り可成り完成しました。

現代は日本の漢方和漢が世界(亜細亜)の漢方をリードして、研究や診断手法が昔の様な超難関では無く成り、比較的簡略化され、西洋医学的エビデンスを造って居ます。

例えば、葛根湯や麻黄湯はエフエドリン含有の為一部の患者さんには解熱鎮痛に効果が認められて居ります。

抑肝散に含まれている「釣藤鈎」等は「非定型精神病薬」的作用が有ります。

故に当然、認知症の周辺症状や軽度なメンタル系痛みにも効果が期待出来ます。

六君子湯はSirtuin1と言う若返りの因子が有ります。

人参養栄湯はフレイルやサルコペニアと言った老化防止作用等が認められています。

但し、漢方診断には各人の「証」を診て診断しない限り、正確診断は不可能です。

舌診だけでは非常に困難。

脈診とアンケートを含め、更に医師だけに許される「腹診」が無いと最終診断は困難。

漢方は各専門の医師が各人の「証」を診断して、気血水と五臓六腑と言う概念を理解して、切診(舌診、脈診、腹診等)や各種アンケートから情報を収集させて、総合診断させれば、現在どこぞの@@砲で叩かれている「症」を診断しないで国試レベルの「症状と各エキス剤」と言った「インスタント漢方」の様に重篤な副作用出る場合も有りますが、証さえ合えば副作用等殆ど出ません。

@@砲で叩かれている「方証相対論」は、本筋とは異なりこの「証」を「症状」と捉えた安直「インスタント漢方」の事です。

確かにT社その他の各漢方メーカーも鐘や太鼓で売らんが為に、70年代はインチキ「方証相対論」で、症状と各エキス剤と言った安直「インスタント漢方」で普及させ過ぎた感は強いです。

しかし所詮70年代のclassicな御話です。

70年代は軽度飲酒運転許容で喫煙普通の時代だったんです。

ちゃんと医師を教育仕切れなかった場合にこう言う医療事故は起きるものです。

決して漢方は理論と診断法(切診等)を正式に学んで利用させれば、何の怖い事も有りません。

理論主作用副作用、現代的検査診察方法を理解しなければ、そりゃ漢方で無くとも危険です。

多くの西洋薬の新薬はのプロモーションは漢方以上にインスタントです。

故にわたくしは新薬利用時は、何度も販社や学会主催の研究会に参加し、理解し切れなかった事を各メーカー営業諸氏にお願いして再勉強させてから、要するに理論を理解してから出ないと怖くて処方等出来無いです。

どの医師でも漢方でも西洋薬でも薬の理論主作用副作用を理解しないでインスタントで薬メーカーの言う通りのまま処方していたら、それは一番危険な行為です。

又漢方は長期連用内服を誤解されている事が多いですが、特に中枢系に到達するメンタル系漢方製剤の多くは約6分で中枢系へ到達し良い影響を出してくれます。

メンタル系西洋薬等効果発現に数週間有するモノも少なくありません。

これも「証」を診ての診断能力が無ければ、当然誤診に至り、副作用もそうですが、治療結果が追いついてきません。