投稿日:2017年11月6日|カテゴリ:お知らせ, コラム

まずは、3ケ月間を目安に痛みを7~8割程度緩和させていく治療を開始しましょう。
10割緩和は薬の副作用が出る為、却って危険です。

緩和させて行くには、内服、注射、認知行動療法、自律訓練法等を含めた心身への治療が中心に成ります。

長期にわたる場合も有りますが、仮に予定通り、3ケ月で軽快してきたら、次の6ヶ月間は軽減させた痛みを維持させる時期に成ります。
当然その期間は内服、注射、認知行動療法、自律訓練法、軽度運動療法等は継続させます。

しかし、人間の脳は3ケ月間軽快させて、痛み(嫌な事)を脳で感じなくさせると、比較的気に成り難く成ります。
其処で初めて減薬を開始させ、可能であれば、漢方系製剤と一部の頓服用西洋薬だけで維持出来れば、可成りゴールは見えて来ます。

受験勉強もスポーツも趣味もたった数ケ月でTop能力を発揮出来る方はほんの一部の大天才だけです。
大天才こそ血の滲む様な努力をされて居ます。

その前に自分勝手に薬を急に減薬廃薬させてしまうと、特殊な西洋薬を内服して居る訳ですから、変な副作用も出現する事も有り得ます。

薬はルールを守って内服していれば、副作用は思ったほど簡単には出ません。
犬や猫等のペットとの付き合い方や、クルマ単車チャリンコ包丁の扱いと全く同じです。
日本の自衛隊が所有運用している戦闘機や戦車や軍艦は戦闘用では有りません。
全て自国を守る為の道具Toolです。
ルールを守って危険と認知して利用すれば、危険は無くは無いですが最小限で済みます。
薬も同じです。

最終的には漢方系製剤も西洋薬も頓服だけになれば、それは線維筋痛症や難治性慢性痛の治療のゴールに近いものです。
その為にも、痛みが軽減して来た時に、今迄痛みで出来なかった事をしたいでしょうから、それらの目的希望プレジャー(旅行、ショッピング、スポーツ、恋愛等何でも宜しいのです)を個人的に記載して、痛み軽減後の目標としてください。
そして、一度回復しても仮に運悪く再発した場合は、一度修正緩和させた経験が有る訳ですから、必ず再度回復させられます。

医療治療方法も年々進化していきます。
明確な目標を持って治療されると、回復も早いのです。

独りで悩んでいても、軽快は中々軽快しないものです。
3ケ月以上継続する不明慢性痛は線維筋痛症や類似疾患で有る可能性もありますので、軽快しない場合は当院を含めた線維筋痛症学会協力機関への御相談をお勧め致します。